少年期の壱 - 四 | 緋の幻影

少年期の壱 - 四

 極道親父が性懲りも無く女を連れ込んできた、40歳前後の着物が似合う
 おとなしい女だったが名前は忘れた。
 今回は同居せず一週間に2回くらいの間隔で我家にご登場されたが、それも
 半年くらいで来なくなった。
 
 たしか、その年当りから自分の未来にいやーな予感を感じはじめていた。
 事実、十八歳頃からずばり的中するのだが!!

 「おまえ、女ができたんだって?」
 「え!何の話」
 「かくすなよ、別に悪いと言っているわけじゃないんだから、一発やった
  のか?」
 「そ、そんなことするわけないよ」
 「何あわててんだ、おまえ怪しいな!子供が子供作ったらしゃれにもなんねえ
  からな、それだけだ」

 私は事実同級生の朋ちゃんとそれに近い行為をしていたのだが、なんせ
 中学3年生、知識では理解していたつもりでも実戦の経験が無いのではっきり
 いってやりかたがわからなかったのである。ようするに、行為に至る前に
 すでに興奮の極みにあり、あっと言う前に一丁上がりという結果であった。
 毎日、性行為に近い事を朋ちゃんにせっついたら逃げられたが、運良く高校生の
 お姉さんと知り合ったので朋ちゃんとはさよならした。お姉さんにはじらされて、
 じらされて結局あっちこっち遊びまわりお金を使って1ヶ月くらいでさようなら。
 期待してたがなーんにも無かった、悪い女に引っかかった第一回目。
 
 筆おろしは完了していない。



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