青年期の壱 - 六 | 緋の幻影

青年期の壱 - 六

京都三条蹴上の都ホテルに到着。
レンタカーをパーキングに止め、フロントでチェックイン。ボーイさんに案内され、シングルルームへ、といっても結構広い、

ロビーには外人が多かったし、かなりご立派なホテルだ。
だが私には金がある。
5泊、10泊、目じゃないとばかり鼻息を荒くし、まずは腹ごしらえ。
ルームサービスで食事を注文し、シャワーをあびた。
夜が来た!さぁ~四条河原町へGO。
ハイヤーを祇園ホテルの前でおり、まずは川端あたりをうろちょろしたが、なかなか気に入った名前が見当たらない。
いちいち店に入って中の様子を見るわけにもいかず、さんざん歩き回ったあげく結局元の場所にもどり、最初に見に入ったクラ

ブ?の扉を開いた。
「おこしやす」やわらかい京都弁に一瞬戸惑いながらも
「旅の者ですけど、これで飲ませてください」とキザな台詞をはき、さりげなくカウンターの上に5万円をのせた。
「え!?」 
「明日も来ますのでよろしく」
女の子3、4人でドンチャンさわぎ、あっという間11時の閉店。
「何か食べに行きませんか?良いところがあったら案内して下さい」
4、5人ずれでぽんと町の料理店へ行ったが10万円位吹っ飛んだ記憶がある。
翌日観光ハイヤーをたのみ光悦寺など観光客があまり行かないところを何カ所かまわり、
夜はまた川端の例のクラブへ。
その日、深い仲となる女性と知り合う事になる。あっという間の金が飛んでいく原因となるのだが、
京都言葉にふわっとなり雲の上を歩くような気分で一週間、10日はあっという間に過ぎた。
時の流れとともにバックの中身が加速度を増して軽くなっていた。
だが金はまだ有る!!
かなりある!!
よ~し、明日はひさ子(川端のクラブのホステス)と石山寺に行こう。




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